「小高君!」私が呼び止めると、彼は驚いたように慌てて振り返る。呼び止めた私が悪い事をしてしまったかのような、そんな気分でなんだか複雑な気分だ。彼が夏の海合宿から帰ってきてからどうも様子がおかしいのは薄々感づいてはいるのだけれど、どうも核心までは迫れない。いや、迫らせない何か気迫を感じて、そんなわけも分からない恐怖に怯えて、うじうじしている自分がいる。そんな自分にムチを打つ。だめだ、こんなのじゃいや。現状は打破しなければ前身しないの。だから今日、私は覚悟を決めたのです。


 「な、なんだよ!」
 身構える小高君を見て、何だかこちらまで身構えてしまう。そんなに怖い顔になっていたのかと少し俯いて眉間に手をあててみる。少しシワがよってた。まずいまずい、と思いながら眉間のしわを直すけれど、その間に小高君のいつもの嫌味も飛んでこなくて私は拍子抜けした気分だった。変な気分。私は顔を上げて小高君と目線を合わせる。「ねえ、小高君。唐突なんだけど」
 「急に改まるなよ、気味悪いな」
 「小高君、好きなの」
 「は?」
 「君が好きだ、付き合うまではいけなくとも私は君に惚れてしまったようなんだ」
 私がちょっと騎士のように演技がかった演出をして片膝をついて彼の右手をとってみれば、耳まで真っ赤になった(まるでお姫様のような)彼が静止の言葉を続ける。
 「ちょっと待てよ、何だよその喋り方」「ちょっと格好つけてみたの」「っていうか、マジかよ」
 「私はいたって大真面目だよ」
 「ちょ、ちょっとまってくれよ」
 「待つよ」私はそのままの姿勢で小高君の目をじいっと見据える。「でもさ」
 小高君が身をよじる。「なんだよ」


 「時間、無いんでしょ」
 「…!」
 「なあなあにして逃げるのは、嫌なの。はっきりした答えが欲しいの」
 「そ、そんな…!」
 「ね、小高君。返事は期待してないけど、私諦めるつもりないから!」


 立ち上がる瞬間に、ちゅっと彼の唇を奪うと私は「ばいばい!」と手を振ってその場を後にした。












明日来る別れを弔う前に





 (20101125)なんか(コダマの周りに集まってくる女って変な奴ばっかりだよなぁ)とか幽霊になったワクくんがひっそりのぞいてたりしてたりしたらおもしろいよねっていう話。おろおろしてうろたえるコダマ氏かわいすぎる。周りに行動派女子が多いコダマ氏だといい。そんな子達にジアース契約前後でいっせいに詰め寄られるといい。おろおろ。