妾の命に逆らうものなど斬捨てよ
   妾の命を受けぬものなど暇を出せ
   妾こそ絶対的君主なり


  一.絶対降伏宣言




  「むかしむかし、あるところに…」
  ときたら、まあ適当なおじいさんとかおばあさんとか適当なお姫さまみたいな人が
  ある程度考えられた上で適当にでっちあげられて登場するのが日本の御伽噺の代表的な例である。
  さて、この日本の御伽噺でもなんでもないただ軸の捻じ曲がっているだけの小説においてもそれは同じこと。
  この小説では、大体戦国時代あたりの時代が舞台であり、その時代のとある城主のお姫様が主人公である。


  「妾はそのような者を雇うことに関しては断固として反対じゃ」
  むすう、っと頬を膨らませながら、広い和室の中、彼女は若い家臣の一人を怒鳴りつけた。
  「しかし、姫様」
  「いーやーといったら嫌なのじゃ、妾一人でも行けるといったら行ける」
  「駄目です、暴漢などに襲われでもしたら、姫様を行かせた我々の立場がありません」
  「ただ街に出て、隣の城まで行くだけじゃろう? 妾も、もう子供ではないのじゃぞ」

  必死の家臣の言い分も空しく、彼女に戯言のように受け流され一蹴されてしまう。
  家臣は、やはりこの方には何を言っても駄目だな、という表情になり肩を落とす。
  と、その様子が頭にきたといわんばかりに、ぎろりと持ち前の整った鋭い目で家臣の一人を一瞥し
  “姫様”と呼ばれた彼女は、呆れかえった様子で大きなため息をついた。

  ――まったく、話のわからぬやつじゃのう。隣町の城など目と鼻の先ではないか。なんと大袈裟な…

  彼女がそう思うのも、一理あることはある。
  というのも、隣国の城はその大きさゆえに、こちらの城からも十分に見えるからだ。
  しかし、その距離はおおよそ100km以上はあり、凡そ二・三日はかかるもの。
  籠無しで行くといえば、単純計算で倍の日数がかかる計算になるのである。
  その距離を一人で行かせるなんて事は、家臣ともども心配で夜も眠れない。
  もし姫様が道中で攫われるなんてことがあったら、一大事だからである。

  そしてもうひとつ、家臣たちには心配の種があった。
  そう、最近では城下街に野党や暴漢などが多く出ると噂されていることである。
  もし万が一の事があれば、我等の城主であるお方は有無を言わせず我等全員に暇を出すだろう。
  そのようなことがあれば、我等はみな路頭に迷うことになる。
  姫様の身が一番大事なのだが、自分の身だってかわいいのだ。
  すべてを防ぐためにはどうすればいいのか。
  答えとして一番いい方法は、我等の中から誰か代表で護衛をするということ。
  しかし、姫様がそういう縛りのようなものを嫌っているのは周知の事実だった。
 
  家臣たちは一同に頭を抱えた。
  そしてしばらくの話し合いの後、家臣たちの結論はひとつにまとまる。

  ――この際だし、忍を雇えばいいじゃないか。


  そして話は冒頭に戻る。
  「妾は認めぬぞ、そのような者」
  「はあ、しかし姫様がそうおっしゃっても、もう彼らはこちらに向かっているそうですし…」
  にやにやと冗談めかしてこちらにいたずらっぽい笑みを迎える若い家臣。
  「なにいいいいい!!!」
  広い広い彼女の部屋の中。
  驚きに目を丸くする姫を傍らに、家臣たちが満足げに笑みを浮かべた。

  そして、姫が激昂するのもかまわず、事は進む。


   ***


  前日。
  ところ変わって、こちら木ノ葉隠の里。

  「というわけで、お前たちに任務を依頼する」
  四代目火影である綱手は火影の部屋で、眼前に立つ忍に言い放った。

  「依頼内容は、とある里の姫の護衛だ」
  場所は地図に書いてある。と、彼女は地図を忍達のリーダーとなる中忍へと投げ渡す。
  それをパシッと受け取った中忍、奈良シカマルは顔をしかめた。

  「で、そのお姫様は誰かに狙われてるんすか」
  「いや、そうではない。だが最近、道中に暴漢が出るので護衛にきてほしいそうだ」
  「それでオレに依頼を」
  「年が近い中忍で手が空いているのがお前くらいだったからな、頼んだぞ」
  「はいはい、まあめんどくせーけど引き受けますよ」

  にこりと笑いかける綱手に、いかにもめんどうくさいオーラを醸し出しながらシカマルは答える。

  「ま、適当にあと二人ぐらい見繕って連れて行くといい」
  「言われなくても」

  そういい終えるとシカマルは踵を返し、音も立てずに部屋を出て行く。
  その後姿を見送りながら、綱手はなにやら不穏な空気を感じていた。















【あとがき?】――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 はい、短―いですがだらだらとこんなペースで続きます。それにしても視点ごろごろして読みづらすぎ。
 まあ、ブランクが駄目だったんですね。お題と合ってないのはいつものことです。
 そしていつもより文字間のスペース広いのは対象年齢が下がってるからですかねわかります。
 今回だけは読みやすさ重視なので私でも読める漢字のオンパレードです!!快挙!そうです、対象年齢が下(以下略
 いつも活字で黒々としていて漢字読めないのが私的スタイルですが今回のは世間に流さ…いや、流行に乗ったんです。
 そう、流行です。どさくさですが初ナルト作品なので大目に見てやってください。ってもう言い訳が酷い^p^

  【読めないと思われる漢字紹介コーナー】
  ★ 妾=わらわ (主人公の一人称…お姫様といえば、「妾」!! と思って即決。安直です)
  ★ 御伽噺=おとぎばなし (まあ、浦島太郎とか、一寸法師とかみたいなやつの総称です)
  ()の中は漣の独断と偏見なので真に受けないでわからない単語は辞書で引きましょう。
  誤字脱字あったら、即メルフォで反論しましょう。語尾が違うとかそういうのも大歓迎です。
  …ドリームなのに名前出てないとかそういうのはね、…私が悪いんですが^^
  考えるの面倒だしそのうち。って嘘です考えてます。だけど出すタイミングがね、こうね…ずるずるってね。
  2009.01.04 灑渦