※5話番外編・ゲイがいっぱいいたのでオリキャラを百合風にしてみた うっかり友達に温泉いかないか、と誘われたものの、それを承諾すれば温泉ジャックに巻き込まれた。なんということでしょう。女はいらん、と言われそそくさと荷物をまとめて出てきたわたしはきゃーんこわーいという友達を連れて外まで出て、事情徴収をうけるために警察にもらった毛布を頭からかぶっていた。と、一台の車が道路脇に止まる。かちゃり、とドアが開いて出てきたのは見知った顔であった。 「人質を解放したのか、」 「女性ばかりですね」 徐々に近づく足音を無視するわけにもいかず、わたしは「やっほ」と声をかける。 「アート警視、何してるの」 「それは僕の台詞だよ」 隣からギロリといった様子でアートをにらむ視線が。「、だーれこの人…知り合い?」 「…そ、そう、ええと、お兄ちゃんなの」 目線の恐ろしくなった友達にはそういったものの、うまくだませただろうか。「へぇ!そうなんですかぁ、わたしのお友達ですう。よろしくお願いしますねぇ」…だませたようだ。女子は怒らせたら恐ろしいことを、身をもって体験しているわたしにとってはやっぱりこの変わり身の早さは何度見ても驚く。面倒な彼女を持つ彼氏の気持ちがなんとなくわかった、気がする。アートが少しひきつったように笑いながら言う。「よろしく」 アートがこっそりとみみうちしてきた。 「…、失礼かもしれないけど君の友達なにかおかしくはないか?」 「女の子は怒らせたら怖いのよ、覚えておくといいわ」 「、私こんな事件に巻き込まれちゃうなんて、超怖いよう」 「はいはい、怖かったわね。でもわたしがついてるわ、大丈夫よ」 「ふええ、様! 大好きですう!」 「はいはい、ありがとう」 |