(眼蛇夢さんがちょっとどえす特殊性癖→どえm受け入れるヒロイン)



 かは、と息が漏れる。ぎりぎりとその骨張ったような力強いおとこのひとの手で絞めつけられた首が、痛い。腕をいやいやと引き離そうとしても引き離せない。圧倒的な力の差に息が詰まるような頭に血が上るような、顔に熱があつまるような奇妙な感覚。押さえつけられて、そしてああもうだめだとい うタイミングでその手が緩むものだからわたしは酸素を求めてごほごほと咳き込んだ。肺に空気が入ったのを彼が確認すれば、また同じ事が繰り返される。絞めてはゆるめ、ゆるめては絞める。
 はぁ、と息を吐き出すまもなく、ひゅうひゅうと息が漏れてくる。締め付ける手は気づけば両腕から片手に減っていて、締め付けはすこしだけゆるやかになった。でも苦しいものは苦しい。脳に酸素がいかないことがこんなにも苦しいことだなんてしらなかった。まるで、恋みたい。


 「はぁ、いい表情だな…
 そう言ってわたしのことを抱くときだけはちゃんと彼が名前を呼んでくれることに対してわたしは少しだけ愉悦に浸る。















()(20121002:繊細な愉悦ソザイそざい素材