「ひいいい! ちょ…なんで!? か、鍵ならちゃんとしめたのに!」
 「ふふふ、今日はね、さんの部屋に夜這いにきたんだ! ……入った方法は内緒だよ♪」
 「いやいやそんな可愛く言われてもこう、こういうのは恋人でもないのにやるものでもない…っていうか狛枝くんお酒臭いけど…」


 未成年なのに飲酒は…と言いかけたところで、ふと疑問に思った私は狛枝くんが手に持つ瓶をよく見てみた。確かここにはアルコールの類は置いてなかったからだ。いつもへらへらとしている狛枝くんはどう見ても酔っ払ってへらへらしているけれど、どうやらこの瓶の中身はどうやらアルコールフリーのお酒であるらしい記述が書いてある。アルコールは0%。つまりアルコールは入っておらず未成年もオッケーなお酒ということになる。…だがしかし残念なことにどういうわけかこの狛枝くんはそのアルコールフリーのお酒に酔っ払ってしまったようで、私はいったいどうしてこうなったのだろうかと思いながらため息をついた。アルコールフリーで酔っ払うってどれだけ狛枝くんはお酒に弱いんだろうか…狛枝くんにこんなものを渡した人を少しだけ恨んだ。
 残念ながら状況は変わらない。確実に悪化している。


 「ほらほら、さんも飲もうよ」
 「いや、なんていうか…そういうのはさ、ちょっと」
 「さんはやっぱりボクみたいなゴミの飲んだものなんて飲みたくないよね…ボクったらさんにとんだ失礼なことを…ごめんね…」
 「えっと、そんなに謝られることもないと思ってたんだけどなんていうかさ…! ……っ…て、ちょっと、狛枝くんどこさわっ…あッ!」
 「さんの体は柔らかいね、女の子らしいっていうか意外と着痩せするところもボクは好きだよ」
 「ひゃあ! やだよ! 服の中に手を入れないでよ……! こ、狛枝くんってば、くすぐったいよ…!」
 「ははは! さんてば、かわいいなぁ! ほら、さんも飲みなよ。おいしいよ?」


 気づけば瓶を口に突っ込まれていて、残っていたアルコールフリーの何かが口の中に入ってくる。酸素が吸えなくて、息苦しくて身をよじる。何口か飲み込んだけれど飲みきれなかったものがぽたぽたと制服にこぼれ落ちた。
 アルコールがないというのに頭がくらくらして、そして私の意識がブラックアウトする 


 結局二人で酔いつぶれていたらしく、次の日にはなぜか一緒にベッドの上で寝ていた狛枝くんと仲良く朝ごはんに遅刻することとなり周りからの視線が痛かったことは言うまでもない。そして後で日向くんがわたしに必死の形相で謝ってきたことも言うまでもない。狛枝にあんなものわたしてごめん、…と。
 とりあえず一発日向くんにお見舞いしたのも言うまでもない。















()(20121201:ほろ酔いに苦笑いソザイそざい素材