![]() いつもきらきらとしているあの人がとても綺麗で、私はぼんやりと眺めている。きらきら。そんな彼をぼんやり眺めているのが、私の日課になっていて、それがないとぽっかりと心に穴が開いたように、さみしくなってしまう。太陽のように、まぶしいひかりをはなっている。それが、あの人だった。そして、わたしはその太陽の光をあびながら輝く月のような存在なのかもしれない。 家の帰り道で、キバくん所の赤丸ちゃんとキバくんが散歩しているのが見える。いつみても仲の良さそうなふたりはいつでも一緒にいて、さすが犬塚だなぁとぼんやりと思う。忍犬はかわいくて頭もよくて、よくできた犬だといつもいつも感心する。犬語はイマイチわからないのだけれど、もしも会話できたらきっとたのしいんだろうな、と想像だけでも心がうきうきする。実際出来たらもっとたのしいのだろう。でも今日は、あの人は一緒じゃないみたいだ。手にビニール袋を提げているところから、どうやら私と同じくお買い物をたのまれたみたいだ。 キバくんがこちらに気付いたらしい。ぱあっと顔を輝かせて手を振っている。赤丸ちゃんも尻尾を振ってこちらを見ている。彼はアカデミー時代の同級生でお家がお隣だから、進行方向はおそらく一緒だと思う。 「おう、っ! 偶然だな!」 「ワン!」 「うん、偶然だね。赤丸ちゃんもこんにちは!」 よしよし、としゃがんで赤丸ちゃんを撫でてやると尻尾をぶんぶんと振っている。嬉しがっているのかと私もこころがほっこりとあたたかくなる。やっぱり動物は好きだ。私も動物をパートナーにしたいところだけれどあいにくアテがなかった。 「あいっ変わらず、赤丸もに懐いてンだよなァ。俺ン時ははじめ全然懐かなかったくせに」 「まー仕方ないんじゃないの」 ワン! と赤丸ちゃんが相槌のように鳴く。それを聞いてキバくんが「そりゃないぜ、」とケラケラと笑った。私もつられてくすくすと笑いながら、ゆっくりと立ち上がる。赤丸ちゃんが名残惜しそうにこちらを見ていたけれど、私もそこそこ急ぎだ。晩御飯に間に合わなくなってしまう。 「そろそろ帰らないと、夕飯準備しなきゃいけないし」 「おう、じゃあ一緒に帰ろうぜ! どうせ近いんだし」 「そうする」 ゆったりと流れる時間。笑い声が、散っていく花びらのようにゆったりと夕焼けに消える。 ![]() (20112128:ソザイ |